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サルファーフリーガソリンのページです。
燃料研究|サルファーフリーガソリン
サルファーフリーガソリンの製造技術「ROK-Finer」
昨今、地球温暖化の観点から、ガソリン車の二酸化炭素排出量の削減も重要な課題となっており、燃費の大幅な改善が求められています。
近年ガソリン車の燃費を向上する技術が開発されていますが、この技術を適用した新型車の普及には、ガソリンのサルファーフリー化が必要とされています。
しかしガソリンを従来の技術でサルファーフリー化しようとすると、ガソリンの重要な性能の指標である「オクタン価」が大幅に低下してしまい、ガソリンを製造することができなくなってしまいます。
新日本石油が開発した「ROK-Finer(ロックファイナー)」はサルファーフリー化とオクタン価維持を両立できる国内唯一の技術です。既に実装置の稼動を開始し、サルファーフリーガソリンの製造に貢献しています。
「ROK-Finer」の開発背景
その1:ガソリン中の硫黄分が排出ガスに影響
ガソリン中の硫黄分(Sを含む化合物)【a】はエンジン内での燃焼により硫黄酸化物(SOx)【b】に変化します。このSOxが、燃費向上技術のひとつである直噴エンジン等のリーンバーンエンジン搭載車に搭載されているNOx還元触媒【c】を被毒し性能を低下させます。この性能低下は、運転中に回復制御を行うことである程度回復しますが、その際に排気温度を高温にするため、燃料消費が増加して燃費の悪化を招いています。ガソリンをサルファーフリー化することで、この回復制御の頻度を抑制し燃費を向上させた新型車の普及が期待されます。
図1 自動車の排出ガス

その2:ガソリンのサルファーフリー化の動き
ガソリン中の硫黄分の規制が世界各国で予定されているなか、ヨーロッパにおける10ppm規制とほぼ時を同じくして、2008年から10ppmに規制されています。(表2)。
表2 硫黄分の規制動向
| 日本 | EU | |
|---|---|---|
| ~2004年 | 100 | 150 |
| 2005年 | 50 | 50 |
| 2008年 | 10 | |
| 2009年 | 10 |
その3:レギュラーガソリン原料の硫黄分
図3にレギュラーガソリンの製造工程を示します。
従来、レギュラーガソリンの原料として、原油から直接得られるナフサを改質した「改質ガソリン」【a】を用いています。この改質ガソリンの硫黄分は1ppmにも満たない水準ですが、これだけではレギュラーガソリンの量としては不足しています。そのため、残油やVGOと呼ばれる重油分をFCCという装置で分解して得られるガソリン留分「FCCガソリン」【b】を改質ガソリンと同程度使用します。しかしFCCガソリンは重油から硫黄分が混入し、その濃度は100ppmにも達してしまいます。
硫黄分10ppmのレギュラーガソリンを製造するためには、FCCガソリンの低硫黄化が不可欠なのです。
図3 レギュラーガソリンの原料

その4:オクタン価の低下が問題
しかしFCCガソリンを従来の技術で低硫黄化すると、オレフィンが消失しオクタン価の低下を招く、という大きな問題が生じます。
FCCガソリンの成分の4割程度は、オクタン価の高い「オレフィン化合物」であるため、このオレフィン分が変化消失すると、FCCガソリンのオクタン価が70程度まで低下してしまいます(図4)。レギュラーガソリンのオクタン価は89以上が求められますので、このままではレギュラーガソリンとは認められません。
こうしたことから、オクタン価を維持する技術が求められています。
図4 従来の低硫黄化技術ではオクタン価が低下

オフィレンの消失【a】に比例して、オクタン価が低下【b】してしまう
国内唯一の画期的なガソリン処理技術
「ROK-Finer」の開発コンセプト
新日本石油が開発した「ROK-Finer」は、
●オクタン価の低下(オレフィン分の消失)を抑制し、
●低硫黄化の反応を向上させる
ことを目的として、
●新規な触媒を開発し、
●その触媒の性能を最大限に発揮するようプロセス条件を最適化したものです。
オクタン価を維持し、サルファーフリー化を実現
新日本石油は、極めて新しい触媒と独自の反応条件を見出すことにより、優れたプロセス技術「ROK-Finer」を開発しました。この技術を用いることで、FCCガソリンに含まれる高オクタン価成分「オレフィン分」をほとんど消失させず、オクタン価もほとんど低下させることなくサルファーフリー化することが可能です。
国内では他に類をみない画期的かつ実用的なFCCガソリンの処理技術であり、すでに特許も多数出願済みです。2004年8月から既に実証化装置が稼動しています(写真5)。
写真5 「ROK-Finer」実証化装置
