ENEOS FLEETシリーズ
15/28

※ペール缶の掲載画像はイメージです。実際に納入されるペール缶とはデザインが異なるケースがございます。現在、潤滑油はエンジンや駆動系の高効率化に寄与し、自動車の燃費向上に欠かせないものです。エンジンオイルには、API、ILSAC、JASO規格に代表されるように省燃費基準や指標がありますが、大型車向けギヤオイルには明確な省燃費基準や指標がありません。このため、大型車業界においてはギヤオイルによる省燃費化への取り組みが行われていないのが現状です。そこで、ENEOSでは長年培ってきた独自のオイルテクノロジーをギヤオイルに投入して、大型車向けギヤオイルで初めて省燃費性をご提案できる商品「ギヤグランドDX GL-5 90」を開発しました。介し、プロペラシャフト、最終減速機(デフ)へと動力を伝達した後、左右の車輪へと伝えられます。また、大型トラックの最終減速機(デフ)には一般的にハイポイドギヤが採用されていますが、このハイポイドギヤは高面圧/高すべりの過酷な□動状態で使用され、動力伝達効率も通常のギヤ(直交ギヤ)よりも大幅に低い特徴があります。そこで、このハイポイドギヤに着目しギヤオイルに攪拌抵抗の低減を図ることが有効ですが、ハイポイドギヤではオイルの低粘度化により油膜が極端に薄くなり、ギヤ同士が接触する際に生じる摩擦力により、さらに動力伝達効率が低下することが分かっています。これにより、金属部品の耐久性も低下します。ENEOSでは、ギヤオイルの製品粘度を変えることなく省燃費化を実現するため、新たな『ENEOS独自技術』の開発を行い、「新規極性ポリマー」により、従来のギヤオイルから燃費向上を実現しました。新規採用の極性ポリマーとは、金属表面に静電的な力で吸着することで厚い油膜を形成するもので、この厚い油膜により厳しい潤滑条件下での摩擦低減を可能とし、省燃費性と耐久性の両立を高次元で実現しています。採用した省燃費化技術は、ミッション・デフ兼用オイル「ギヤグランドDX GL-5 80W-90」にも適応することで、当社従来オイルからの省燃費化も実現しています。ギヤオイル開発は、ギヤの伝達効率をいかに上げるということに尽きますが、技術的なハードルは非常に高いものがあります。それ故に、新技術の発見や新分野への展開の可能性も高く、やりがいのある仕事だと感じています。ギヤオイル開発から新分野への展開デフ専用オイルである「ギヤグランドDX GL-5 90」で2016年“超”モノづくり部品大賞環境関連部品賞 受賞ENEOS FLEETシリーズ 潤滑油研究開発部開発現場〜ギヤオイルハイポイドギヤの潤滑特性に着目まず、エンジンからの動力はトランスミッションをインタビューより動力伝達効率を向上させ、省燃費化を図ることにしました。一般的な省燃費化では、オイルの低粘度化により14ギヤオイルで省燃費をご提案!INTERVIEW

元のページ  ../index.html#15

このブックを見る