潤滑油虎の巻
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プレス油11プレス油セールスポイントプレス油のポイント●塑性加工(プレスなど)は、材料のロスが少ない加工法であり、適用が拡大される方向です。また難削材(ステンレスなど)の加工も増加傾向にあります。●プレス油は加工精度の向上や工具寿命の延長といった基本性能が重要です。そのため“適油選定”がポイントとなります。顧客の加工方法、材料など使用条件をご確認ください。●加工難度の高い工程では、塩素系のプレス油が使用されているケースが散見されます。折衝にあたってのキーワードは、①『加工性能』、②『環境』、③『安全』です。(1)塩素系添加剤は塩素系ガスの発生が懸念され、製品のさびにつながる懸念があります。 また廃油焼却の際にダイオキシンの発生が懸念されており、環境汚染の観点から使用が控えられています。更にPOP's条約により、塩素系添加剤の使用が制限される可能性があります。⇒非塩素系の「リライアプレス」をご提案ください。(2)絞り加工での塩素系油剤からの切替え、難削材加工にはリライアプレスRB、RCをご提案ください。(3)ナットフォーマーなどの小型冷間鍛造加工にはリライアプレスNF30、PF68をご提案ください。(4)プレス油については実機での性能確認が重要ですので、実機試験をご提案ください。環境中での残留性、生物蓄積性、人や生物への毒性が高く、長距離移動性が懸念されるPCB、DDT等の残留性有機汚染物質(POPs:Persistent Organic Pollutants)の製造および使用の廃絶、排出の削減、これらの物質を含む廃棄物等の適正処理等を締約国が協調して行うべきことを規定しています。※日本を含む181か国およびEU,パレスチナ自治区が締結(2020年3月時点)。⇒市販されている一部の切削油・プレス油中に含まれる塩素化パラフィン(中鎖)が対象物質に加えられる可能性がある。※POP's条約

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