002468熱処理油 ℃度温℃度温1,000800600400200※1 特性温度:蒸気膜段階から沸騰段階に移るときの温度。高いほど沸騰段階に移りやすい。※2 H値:冷却能力の目安。高いほど冷却が速く、深く焼きが入る。15基礎知識オーステナイト10ホット油:傾きが小さい(粘度に依存)加熱(均一化)冷却が遅い冷却が速い(焼入れ)時間sec●加熱・冷却による鉄の組織変化●冷却曲線と物性●モデル図時間 sec鉄原子炭素原子パーライトマルテンサイト蒸気膜段階沸騰段階鉄・炭素原子を均一化特性温度(秒数)対流段階ホット油:特性温度が高いコールド油:低いコールド油:傾きが大きい800℃-400℃秒数800℃-300℃秒数(H値)・・・JISには規定無し焼入れとは鉄を加熱、急冷することにより、鉄の組織を変えて硬くすることです。冷却が速すぎると割れてしまったり、また遅すぎると必要な硬さが得られません。適度な冷却性能を有する油が必要です。物性面では、特性温度※1が高く、H値※2が大きい油が焼入れ性に優れています。ホット油はコールド油と比べ、特性温度が高く、傾きが小さくなります。焼入れ性に優れている油は歪みが大きいため、精度が必要な部品はホット油が使用されます。
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