INTERVIEW
社員インタビュー

DX技術を駆使して
鹿島製油所特有の
外面腐食問題を解決する。

プラントエンジニア
H.O.
- 鹿島製油所 設備検査グループ
- 経験者採用 2023年入社
現在
鹿島製油所 設備検査グループ外面腐食に特化した設備検査チームのチーフを担当
前職の仕事内容とENEOSへ転職を決めた理由を教えてください。
高専を卒業後、一貫して原子力業界で経験を積んできました。設計という立場で、私なりに十分なキャリアを構築してきましたが、40歳という分岐点に立ったとき、新しいことにチャレンジしたいという思いが生まれました。その際、キャリアチェンジしてみようと考え、過去に接触したことがない業界や会社を対象に転職を検討しました。学生時代の専攻が化学ということもあり、最初はケミカルプラントを中心に会社を比較していましたが、最終的には経済、暮らしの根幹を支えるエネルギー業界の社会貢献性の高さから、石油エネルギー業界であるENEOSに入社を決断しました。また会社選択にあたってはワーク・ライフ・バランスも重視しました。前職では仕事の都合上、家を空けることが多く、家族と過ごす時間を十分に作ることができませんでした。そのため、柔軟な働き方が可能なENEOSなら、家族との時間を十分に持てると感じたことも入社理由の一つです。

鹿島製油所における業務内容を教えてください。
設備検査グループに配属され、新たに立ち上げられた、外面腐食に特化した設備検査チームのチーフを担当しています。鹿島製油所はその立地特性から飛来塩分濃度が高く、高湿度環境にあり、昔から外面腐食に悩みを抱えています。私もこれまでさまざまなプラントを見てきましたが、ここまで外面腐食に悩まされているプラントは初めて見ました。この問題に挑むチームは私を含めて8名おります。具体的業務方法としては製油所を歩いて配管の外観を目視検査し、外面腐食の著しい箇所をスクリーニングします。スクリーニングした結果、詳細を確認した方が良いと判断した箇所について、非破壊検査、また配管表面に付着したこぶ状のサビを削って腐食度合いを確認します。確認した結果、基準値を超える腐食箇所が覚知された場合は保全部隊へ修理、交換を依頼します。外面腐食検査そのものはパートナー会社に委託しており、私たちはオンサイト、オフサイトにおける外面腐食検査全体を取りまとめ、各装置や各エリアの検査計画の立案、検査結果の評価、設備更新計画の立案などを行っています。2024年度は外面腐食起因のトラブルが大幅に減少し、自身の成果を肌で感じることができました。今後も外面腐食起因によるトラブルゼロを目標とし、効率的な検査計画立案、計画塗装などの防止対策を講じる予定です。

転職して感じたギャップや驚いたことがあれば教えてください。
元々、保全業務を希望してENEOSに入社しましたが、配属部署は検査を業務とする部署でした。これまで検査をするための装置設計は経験していましたが、検査をする立場での業務は初めてということもあり、入社当初は正直悩みました。また、これまで経験した職場では検査と保全は一体でしたが、ENEOSはそれぞれグループが分かれており、工場内での立ち回り方にも戸惑いがありました。しかしながら、配属部署のメンバーならびにパートナー会社にも恵まれ、現在はENEOSのスタイル、企業文化にも馴染んできたと思います。転職では多かれ少なかれギャップはあるものですが、ENEOSは入社後の研修、サポートが手厚く、新卒、キャリア入社に関係なく、ENEOSで働くためのイロハを学ぶことができます。また、自身が望んだ社外研修を積極的に受講させてくれるため、やる気があればどこまでも成長できる環境にあります。工務系や製油技術に特化した教育も毎年度開催されており、キャリア採用でも若手社員と一緒に知識を高め合える環境があることは大きな特色であり強みだと思います。一方、私は前職で設計というポジションであったことから、仕事の進め方や考え方、資料作成やプレゼン手法等を、若手にアドバイスできていると感じています。

今後の目標、ENEOSで成し遂げたいことを教えてください。
まだまだ紙文化が残っており、外面腐食検査を開始する際も過去のデータがほとんど紙面で記録されているため検索に苦労しました。そこで現在取り組みを進めているのがDXです。タイミングよくENEOS全体でも工場DXに力を入れ始めたことも重なり、まずはタブレットを用いた検査記録作成を加速しているところです。オンライン上で記録を作成することで、過去の検査履歴を容易に追いかけることができる、第三者への情報共有も容易にできる等、メリットが多くあります。また、オフサイトエリアにおいては、アイソメトリック図が存在していないことがわかったため、オフサイトエリアのVR化を試みています。アイソメトリック図の代わりにVR技術を活用することで、正確な位置情報の記録が作成できるほか、現場に行かなくても状況をVRにて把握できるため、作業効率の大幅な改善が見込めます。ベテラン作業員からはタブレット操作に慣れないことを理由にダメ出しされることも多々ありますが、少しずつ改善を加えて良いものにし、DXを当たり前の文化に浸透させたいと考えています。
一日のスケジュール
7:00 | 出社 メールチェック、スケジュール確認、打ち合せ資料準備。 |
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8:30 | 工場朝会 |
9:00 | 通常業務 資料作成、検査記録確認、現場確認など。 |
12:00 | 昼休憩 |
13:00 | 通常業務 資料作成、検査記録確認、打合ちせなど。 |
16:15 | 夕礼 翌日作業の内容確認などを行う。 |
16:30 | パートナー会社より当日の作業報告受理 |
18:00 | 業務終了 |