NVIDIA ALCHEMIとMatlantis™を活用した材料探索の成果を国際会議で発表


当社は、AI駆動型の化学・材料探索プラットフォーム「NVIDIA ALCHEMI」 ※1 と「Matlantis™」とを組み合わせた材料探索を推進しています。その成果を、Supercomputing 2025(SC25)、NVIDIA GTC 2026、MLCM 2026の3つの国際会議で連続して発信し、世界の研究者・産業界から高い注目を集めました。

NVIDIA ALCHEMIを活用した大規模仮想スクリーニング

当社は、次世代液浸冷却液と酸素発生反応(OER)触媒の2テーマで大規模な仮想スクリーニングを実施しました。NVIDIA ALCHEMIは、機械学習原子間ポテンシャル(MLIPs) ※2 によるシミュレーション加速と、自動化されたワークフローオーケストレーション ※3 を組み合わせることで、従来は数年を要した探索プロセスを数か月に短縮できることが示されました。具体的には、液浸冷却液の検討では約千万種の分子候補から誘電率や熱特性などの要件を満たす候補を約千種に絞り込みました。また、OER触媒においては、現在主流のイリジウム酸化物のコストが高いという課題が顕在化しています。当社は、約一億種の材料構造からイリジウム酸化物を代替し得る有望な組成を約千種抽出しました。
NVIDIA ALCHEMIの技術活用により、Matlantis™のコア技術であるPreFerred Potential(PFP)の計算も十倍以上に高速化しています。

国際会議での発表

Supercomputing 2025(SC25)NVIDIA booth theater talk

  • 日時:2025年11月18日
  • 場所:the America's Center Convention Complex, St. Louis, MO, US
  • タイトル:Harnessing Unprecedented Computational Efficiency for Novel Materials Discovery with NVIDIA ALCHEMI

NVIDIA GTC 2026

  • 日時:2026年3月17日
  • 場所:San Jose Convention Center, San Jose, CA, US
  • タイトル:AI-Accelerated Materials Discovery: High-Throughput Virtual Screening of Novel Materials With NVIDIA ALCHEMI

MLCM 2026(Machine Learning in Chemical and Materials Sciences 2026)

  • 日時:2026年5月19日
  • 場所:Hotel Santa Fe, Santa Fe, NM, US
  • タイトル:From Atomistic Understanding toward High-Throughput Discovery: ENEOS's Journey with Matlantis and NVIDIA ALCHEMI

SC25からはじまりGTC 2026、MLCM 2026と半年余りの間に3度の国際的な発信を行い、世界トップクラスの研究者コミュニティと議論を重ねてきました。また、SC25ではNVIDIA booth theater talkに加えて、当社ブースにおいても液浸冷却液探索に関する発表を実施しました。

図1.SC25 当社ブース発表会場の様子 / Scene at SC25 venue
図1.SC25 当社ブース発表会場の様子 / Scene at SC25 venue
図2.GTC2026発表会場の様子 / Scene at GTC 2026 venue
図2.GTC2026発表会場の様子 / Scene at GTC 2026 venue
図3. MLCM 2026発表会場の様子 / Scene at MLCM 2026 venue
図3. MLCM 2026発表会場の様子 / Scene at MLCM 2026 venue

当社は、今後もグローバルパートナーとの連携をさらに深め、AI・シミュレーション技術を活用した革新的な材料開発(液浸冷却液、OER触媒等)を通じて、特にエネルギー・素材分野における社会課題の解決に貢献していきます。

  1. ※1NVIDIA ALCHEMI:
    バッテリー材料・触媒・有機EL(OLED)・美容製品など、幅広い用途での化学・材料探索を加速するために設計された分野特化型の NVIDIA NIM™ マイクロサービス群およびツールキット。バッチ処理による構造緩和や分子動力学シミュレーションをサポート。
  2. ※2機械学習原子間ポテンシャル(MLIPs):
    機械学習モデルにより原子間の相互作用を高速かつ高精度に予測する手法。
  3. ※3ワークフローオーケストレーション:
    シミュレーションの実行からデータ整理・解析までの一連の処理を自動化する仕組み。