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このページは、目次の中の第2編の中の第3章の中の第5節 石油コークスのページです。

  1. 種類
  2. 用途

1. 種類

石油コークスは、アスファルトクラスの重質油をコーキング装置で処理し熱分解を行ったときの残渣であり、炭素を主成分とし、色は黒灰色または暗褐色で、固く多孔質である。

石油コークスには、コーキングの方法によりフルードコークスとディレードコークスがある。フルードコークスは製油所での自家燃料に使用される程度の用途しかなく、一般的に石油コークスとはディレードコークスを指す。

ディレードコークスには、生コークスと煆焼(かしょう)コークス(カルサインコークス)があり、生コークスはコーキング装置から採取されたそのままのコークスで、煆焼コークスはこれを更にもう一度高温で焼いて水分、揮発分を除去したものである。

なお、石油コークスの規格はJIS規格では定められていない。


2. 用途

生コークスは石炭コークスよりも灰分が少なく発熱量が高いため、そのままで各種の燃料として、あるいは、カーバイド工業の炭素材、鋳物用コークス、合金鉄用コークスなどに使用され、一方、煆焼コークスは、黒鉛化性に優れているため、電極、アルミ電極、研削材原料に使用される。

なお、石油コークスは、使用する原料に性状が依存し、低硫黄分から高硫黄分まで多様な種類があり、それぞれの用途により使い分けられている。



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