ニュースリリース

2026年度

ENEOS、豪州でDirect MCHⓇ大型実証プラントを開所

~グリーン水素サプライチェーン構築に向けた実証運転を開始~

ENEOS株式会社(以下、「ENEOS」)は、独自に開発した低コスト型有機ハイドライド電解合成法※1(Direct MCHⓇ※2)を活用して、水素キャリアの一種であるメチルシクロヘキサン※3(以下、「MCH」)を製造する大型実証プラント※4を豪州クイーンズランド州に建設し、本日、現地にて開所式を開催したことをお知らせいたします。本実証プラントは試運転を経たのち、2027年1月から実証運転を開始する予定です。

本実証は、将来の大規模グリーン水素サプライチェーン構築に向けて、Direct MCHⓇ技術の商用化に必要となる技術的知見を取得するものです。再生可能エネルギー由来のグリーン水素は、カーボンニュートラル社会実現に向けた重要なエネルギーの一つとして期待される一方、製造および輸送コストの低減が課題となっています。ENEOSは、一つの工程でMCHを直接合成できるDirect MCHⓇ技術を活用し、グリーン水素サプライチェーン全体の低コスト化に取り組んでいます。また、世界でも有数の再生可能エネルギー供給地である豪州において、プラント運転に係る技術的課題を早期に抽出・解決するため、実証運転を実施します。

ENEOSはこれまでDirect MCHⓇ技術の開発を進めてきましたが、今般、商用化最小単位となる1.2MW級の大型電解槽を開発しました。本実証プラントでは、2023年に実施した実証※5で使用した電解槽の約8倍の規模となる同電解槽を用い、MCH生産能力最大9トン/日の設備を約2年間運転する計画 です。実証運転を通じて性能や劣化挙動などを評価し、商用化に必要となるデータの取得を進めます。そして、本実証で得られた知見を活用し、技術・経済性・市場環境を総合的に見極めながら、社会実装を目指します。

ENEOSグループは、長期ビジョンに掲げる「エネルギー・素材の安定供給」と「カーボンニュートラル社会の実現」との両立に向けた挑戦を続けています。今後もグリーン水素サプライチェーン構築をはじめとする次世代エネルギー技術の開発・実証を着実に進め、経済合理性を伴う社会実装の可能性を追求してまいります。

※1 水素を貯蔵・運搬に適した有機ハイドライド(水素キャリア)の一種であるMCHに変換するには、水電解等によって生成した水素をタンクに一度貯蔵し、トルエンと化学反応させる必要があるが、有機ハイドライド電解合成法は、再生可能エネルギー等の電気から水とトルエンを用いてMCHを一段階の反応で製造する手法
2019年3月15日公表
「CO2フリー水素」を低コストで製造する世界初の技術検証に成功

※2 Direct MCHⓇは、ENEOS株式会社の登録商標。

※3 水素ガスの500分の1の容積で常温常圧の液体。貯蔵や輸送等、取り扱いが容易なことが特徴。

※4 本研究は、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)のグリーンイノベーション基金事業/大規模水素サプライチェーンの構築/革新的な液化、水素化、脱水素 技術の開発/直接MCH電解合成技術開発の一環として行われました。

※5 2023年1月30日公表
CO2フリー水素サプライチェーン構築に向けた豪州実証プラントの運転開始について

<Direct MCHⓇの今後の技術開発ロードマップ>

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開所式のようす


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左から1人目 讃岐 律子様(経済産業省 資源エネルギー庁 省エネルギー・新エネルギー部 水素・アンモニア課​ 水素・燃料電池戦略室長​)
2人目 黒宮 貴義様(在オーストラリア日本国大使館​公使)
3人目 The Honourable Rosslyn (Ros) Bates様(Minister for Finance, Trade, Employment and Training, Queensland State Government​)
4人目 山口 敦治(ENEOS株式会社 代表取締役社長 社長執行役員)
5人目 Catherine Zerger様(Branch Head, Emerging Industries Branch, Adaptation and Future Industries Division, Department of Climate Change, Energy, the Environment and Water)
6人目 松本 真太郎様(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 理事)



プラント外観

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