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公益信託を通じた水素分野の基盤研究奨励の取り組み

ENEOSでは「公益信託ENEOS水素基金」を2006年に設立し、水素エネルギーの供給に関する基礎研究に対して長年にわたり助成を行ってきました。基礎研究に対して安定的、継続的に大きな額を助成することで、水素エネルギーによるサステナブルな社会の早期実現に向けて貢献しています。現在においては、世界的に注目の集まるSDGsや、グループCSR最優先課題の一つである「低炭素社会の形成」に沿う活動としても位置付けられます。公益信託の制度上、当社は助成者の決定に関与することはできませんが、この活動を通じて国内の様々な水素・CO2の研究者を支援し、また関係を形成しています。
2019年度は以下の6名の研究者に計5,000万円の助成を行っています。2020年度分は4月より募集を開始します。募集要項等は三井住友信託銀行(株)のHPに掲載されておりますので、応募を希望される方はこちらをご覧ください。

2019年度 研究テーマおよび助成対象者

研究部門 研究テーマおよび助成対象者(敬称略)
水素製造技術 耐腐食能力を持った卑金属を両極に用いたPEM型水電解による環境に優しい水素製造法の開発
伊藤 良一(筑波大学 数理物質系 准教授)
水素貯蔵・輸送に関する技術 水素原子のスピン制御による水素化反応の促進
小倉 正平(東京大学 生産技術研究所 助教)
金属間化合物を基盤材料とした高効率水素貯蔵システムの開発
古川 森也(北海道大学 触媒科学研究所 触媒材料研究部門 准教授)
CO2固定化・削減技術 電気化学的な重合反応を利用した金属錯体光触媒の位置選択的担持による半導体光触媒の高機能化
山﨑 康臣(成蹊大学 理工学部 物質生命理工学科 助教)
光エネルギーを活用するCO2の固定化反応
石田 直樹(京都大学大学院 工学研究科 合成・生物化学専攻 講師)
再生可能水素キャリアとしての利用を指向した水中での直接CO2活性化によるギ酸合成
森 浩亮(大阪大学大学院 工学研究科 マテリアル生産科学専攻 准教授)
2018年度、2019年度助成対象者およびENEOS水素基金関係者