水素事業

水素サプライチェーン構築事業

当社のビジョン

当社は、2040年長期ビジョンで掲げた「低炭素・循環型社会への貢献」の実現に向けた取り組みのひとつとして、CO2フリー水素サプライチェーンの構築に注力しています。

水素キャリア

常温常圧で気体の水素は、特に輸送において工夫が必要です。水素の輸送方法については、水素をトルエンと結合させることで効率的な輸送を可能にするメチルシクロヘキサン(MCH)方式、水素を液化して輸送する液化水素方式、アンモニアを利用したアンモニア方式が挙げられます。それぞれ特徴が異なり、いずれも当社で検証を行っています。

海外での水素・キャリア製造

当社は、再エネ資源などの未利用資源が豊富な海外において、コスト競争力の高いCO2フリー水素(グリーン水素・ブルー水素)を製造、日本へ輸送し、国内において製油所近隣の発電所や製鉄所へ水素供給を行うことを目指しています。現在、豪州や東南アジア、中東において複数のプロジェクトに参画しながら検証を進めています。

中でもMCHは、常温常圧で液体であり、ガソリンに近い性質を持つことから、MCHの輸送・受入れ・脱水素においてタンカーや製油所の貯蔵タンク、脱水素装置など当社が持つ既存設備を最大限活用でき、新規投資を抑制しながら新たなエネルギー供給体制を築くことができるという利点があります。

プレスリリース

国内での水素の受入・供給

将来、海外から大量のCO2フリー水素を日本に持ち込む際、港・桟橋・タンク等のアセットと、大規模な需要地が近接している必要があります。

当社の製油所は、現在でも石油製品の脱硫用途に大量の水素を利用しているため、もともと水素を取り廻す装置や配管などのインフラが所内に整っており、既存設備が活用可能です。さらに、製油所でガソリンの製造に使っている脱水素能を持つ装置はMCHから水素を取り出すことができるという点が強みです。

また、製油所の周辺には火力発電所や製鉄所など、潜在的な水素の大規模需要家が隣接していることから、将来的に製油所がCO2フリー水素を安定供給するプラットフォームになる可能性についても検討しています。

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国内の再生可能エネルギーによる水素製造・供給

国内でも九州、東北、北海道などのエリアでは、豊富な再エネ資源が存在します。そのような地域では、再エネ資源を生かしながら、水素を組み合わせた地産地消型エネルギー供給事業を検証しています。その際、VPP(ヴァーチャルパワープラント)技術と、水素ステーション等に設置した水電解装置を融合させた「水素版VPP」が弊社の独自性を発揮できる基本モデルになる可能性があります。

従来のVPPシステムの中に、VPPリソースとして水電解装置を加えることで、電力エネルギーをよりダイナミックに調整することができ、より多くの不安定な再エネ電源が電力系統に接続できるようになるため、国内の再生可能エネルギー導入を促進することに貢献できます。

今後、様々な地域で、再エネ電力による水電解型の水素ステーションを導入することなどを通じて、段階的に装置の規模を拡大しながら、より大規模な調整力を提供可能な地産地消型のエネルギー供給モデルの展開を図っていきます。

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政府の支援

当社は、NEDOのグリーンイノベーション基金事業など国からの支援も活用しながら、CO2フリー水素サプライチェーン構築をさらに加速させ、低炭素・循環型社会の構築に貢献していきます。

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