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石油産業年表 1888年~1911年(明治時代後半)
「有限責任日本石油会社」新潟県刈羽郡に誕生
年 | 月 | 日本 | 年 | 月 | 世界 |
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明治21年 | 5月 | 有限責任日本石油会社、新潟県刈羽郡石地村に設立 | 1888年 | 4月 | スタンダード石油トラスト、英国にアングロ・アメリカン石油を設立 |
6月 | 横浜のジャーデン・マセソン商会、ロシア灯油を初輸入 | ||||
- | 山田又七、山本油坑舎を設立、新潟県東山油田浦瀬で試掘 | ||||
明治22年 | 2月 | 大日本帝国憲法発布(23年11月29日施行) | 1889年 | - | 米国、ロサンゼルス・カンザス両油田開発 |
10月 | 新潟県、石油坑業取締規則発布 | - | J・D・ロイター、ペルシャで石油利権を再度獲得 | ||
- | 小倉常吉、小倉油店を開業 | ||||
明治23年 | 9月 | 鉱業条例公布 | 1890年 | 6月 | ロイヤル・ダッチ設立 |
11月 | 第1回帝国議会開会 | 7月 | 米国、反トラスト法制定 | ||
12月 | 日本石油、米国から綱索式削井機を輸入し、尼瀬油田の機械掘に着手 | 10月 | ユニオン石油会社設立 | ||
12月 | 日本石油、尼瀬町に製油場完成 | - | 米国で連続式芋釜蒸留法採用 | ||
- | アクロイド、焼玉エンジンを発明 | ||||
明治24年 | 4月 | 日本石油、尼瀬油田機械掘に成功(日産43石)、わが国機械掘井成功第1号 | 1891年 | - | 英国人M・サミュエル、ブニトと契約し缶入リロシア灯油を東洋に輸出 |
4月 | 石油取締規則施行 | - | 米国でウェスト・バージニア油田隆盛 | ||
- | サミュエル商会、バツームから缶入リロシア石油を輸入 | - | ロシアのバクー油田、大噴油井続出し産油激増 | ||
明治25年 | 6月 | 山田又七ら、石油会社を設立(宝田石油の前身、新潟県古志郡比礼で試掘) | 1892年 | 3月 | 米国のオハイオ高裁、スタンダード石油トラストの解散を命令、同トラストは「スタンダード石油連合」に変容 |
6月 | 鉱業条例施行(日本坑法廃止) | 7月 | M・サミュエル、タンカー「ミュレックス」(4,200トン)を完成 | ||
11月 | 浅野総一郎、浅野石油部を設置、ロシア石油販売を開始 | - | ドイツ人R・ディーゼル、ディーゼルエンジンを発明('97年実用的に完成) | ||
- | 原油流送専門の長岡鉄管会社設立 | ||||
明治26年 | 2月 | サミュエル商会、神戸に油槽所を建設、中味積みのロシア灯油を初輸入 | 1893年 | - | 米国、テキナス油田試掘成功 |
2月 | 宝田石油創業総会 | - | ドヘニーのロサンゼルス第1号井成功 | ||
3月 | 日本石油、米国テキサス州から招聘の削井技師チャーレス・ハース来日 | - | ロシア、グロズニー油田で機械掘成功 | ||
5月 | ニューヨーク・スタンダード石油、横浜に日本支店を開設 | ||||
7月 | 商法の一部(会社法など)施行 | ||||
明治27年 | 1月 | 有限責任日本石油会社、株式会社となる | 1894年 | - | ジャワ島スラバヤ油田に噴油井出現 |
8月 | 日清戦争勃発(28年終結) | ||||
11月 | 上野昌治ら、新潟県新津油田で上総掘井出油(上総掘初の出油井) | ||||
- | 尼瀬油田、機械掘盛況を示す | ||||
明治28年 | 6月 | 日本石油、付帯事業として新潟鉄工所を設置(29年5月開業) | 1895年 | 10月 | ロータリー式掘削法、米国テキサス州で初成功 |
明治29年 | 2月 | 北越鉄道設立 | 1896年 | - | 米国、カリフォルニ州サンノーキンバレー油田(コーリンガ、ケトルマンヒルズ)発見 |
3月 | 農商務省地質調査所、「本邦石油産地調査報告」発表 | - | 米国人H・フォード、初のガソリン自動車製作 | ||
明治30年 | 5月 | 内藤久寛、三島徳蔵、米・露両国の石油事業視察(31年3月農商務省、『米露両国石油事業調査報告』刊行) | 1897年 | 10月 | シェル運輸貿易会社、英国に設立 |
- | オーストリア人シュワルツ、ガソリンエンジン装備の硬式飛行船を建造 | ||||
明治31年 | 5月 | 宝田石油、製油業に着手 | 1898年 | - | ロシアの石油大増産、世界第1位となる |
- | 浅野石油部、日本初の鉄製タンク車で石油輸送 | - | ニュージャージー・スタンダード、蘭印で英蘭系石油会社と紛争 | ||
明治32年 | 1月 | 関税定率法施行(関税自主権を原則的に確立)、石油関税賦課 | 1899年 | - | ニュージャージー・スタンダード、持株会社として米国石油業を支配 |
6月 | 日本石油、柏崎に近代的製油所を建設(8月本社を柏崎に移転) | ||||
- | 日本石油、木製タンク装備のタンク車(6トン)を新潟鉄工所で製作 | ||||
明治33年 | 4月 | サミュエル商会、ライジングサン石油(株)を横浜に設立 | 1900年 | ||
10月 | 浅野石油部、長岡および柏崎に製油所建設 | ||||
11月 | ニューヨーク・スタンダード石油、インターナショナル石油(株)を設立(34年11月直江津製油所完成) | ||||
- | 日本石油、新潟鉄工所で鉄製タンク車20両を製作 | ||||
- | 鉱業条例改正 | ||||
明治34年 | 3月 | 日本石油、同社初の新潟県外油槽所を東京・隅田川に建設 | 1901年 | 1月 | 米国テキサス州スピンドルトップで大噴油 |
6月 | 日本石油、米国人フレッド・C・チャイルズを製油技師として招聘 | 6月 | フォード自動車設立 | ||
- | 政府、石油関税の引上げ実施 | ||||
明治35年 | 3月 | 宝田石油、第1次大合同 | 1902年 | 4月 | テキサス会社設立 |
- | 浅野削井部、ハースを技師とし、わが国最初のロータリー削井を試みたが成功せず | 5月 | ビルマ石油会社設立 | ||
明治36年 | 11月 | 宝田石油、浅野削井部・大倉組等と台湾石油組合を組織(台湾で邦人初の試掘) | 1903年 | 6月 | ロスチャイルド、ロイヤル・ダッチ、シェル運輸貿易の3者、合弁でアジアチック・ペトロリアムを設立 |
- | スタンダード石油、輸入石油の箱詰輸送を廃止し、タンク船輸送に転換 | ||||
明治37年 | 2月 | 日露戦争勃発(38年9月終結) | 1904年 | - | 米国液体燃料局、重油・石炭燃焼比較試験実施、重油の優秀性を立証 |
4月 | 石油消費税創設 | ||||
10月 | 非常特別税法施行(石油関税増徴) | ||||
11月 | 日本石油・宝国石油両社、国油共同販売所設立 | ||||
明治38年 | 7月 | 鉱業法施行(鉱業条例廃止) | 1905年 | 1月 | ロシア革命起こる |
12月 | 日立鉱山事務所を開設(日本鉱業(株)の発祥) | - | シェル運輸貿易、ドイツ系ロシア石油会社買収 | ||
- | 政府事業として軽井沢~横川間パイプライン敷設 | - | 米国ミズーリ州セントルイス市に、自動車用給油所誕生 | ||
明治39年 | 9月 | 国油共同販売所、宝田石油の販売会社となる | 1906年 | 10月 | パシフィック・コースト石油、スタンダード石油(カリフォルエア)と改称 |
10月 | 海軍、艦艇燃料に重油を採用し炭油混焼方針を決定 | - | ペルシャ(現・イラン)、立憲君主国となる | ||
明治40年 | 4月 | 宝田石油、第4次大合同 | 1907年 | 1月 | ロイヤル・ダッチとシェル運輸貿易、ロイヤル・ダッチ/シェルグループ結成(出資比率60対40) |
4月 | 国産ガソリン自動車第1号製作 | 2月 | ガルフ・オイル設立 | ||
6月 | 日本石油、インターナショナル石油の新潟県下の全資産を買収 | ||||
明治41年 | 3月 | 石油消費税法公布施行 | 1908年 | 5月 | W・K・ダーシー、ペルシャのマスジッド・イ・スライマン油田開発に成功 |
- | 日本石油、秋田県旭川油田で綱式により試掘、出油(秋田油田開発の端を開く) | ||||
9月 | 青木石油店創業 | ||||
明治42年 | 4月 | 関税定率法改正施行(原油関税を独立) | 1909年 | 4月 | アングロ・ペルシャン石油設立 |
7月 | ライジングサン、福岡県に西戸崎製油所を完成 | ||||
明治43年 | 1月 | 日本石油・宝田石油・スタンダード・ライジングサン4社、販売協定調印(9月に破綻し市場混乱) | 1910年 | 2月 | 英国海軍省、艦船の燃料を石炭から石油に転換と言明 |
6月 | 日本石油、新潟鉄工所を分離し新たに(株)新潟鉄工所を設立 | - | 最初のパイプスチル式連続蒸留装置、米国カリフォルニア州に建設 | ||
10月 | 宝田石油、国油共同販売所を吸収 | ||||
10月 | 国産初の外航タンカー「紀洋丸」完成 | ||||
11月 | 日本石油、秋田県土崎港町に製油所完成 | ||||
明治44年 | 2月 | 日本石油、インターナショナル石油の北海道の事業資産買収契約成立 | 1911年 | 5月 | 米国で反トラスト法により、スタンダード石油連合解散し、34社に分裂 |
6月 | 出光商会、門司に設立 | - | ディーゼル機関普及し、石油の需要増大 | ||
- | ニュージャージー・スタンダード、蘭領インドで石油開発に着手 |
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