製油所に関するよくあるご質問

環境関連

製油所では地球温暖化対策をどのように進めているの?

製油所から排出される主な温室効果ガスはCO2で、石油製品をつくる段階のエネルギー消費で発生します。したがって、製油所では省エネルギーが重要な地球温暖化対策となります。具体的にはエネルギー消費の少ない設備の導入や装置の改造、運転方法の改善などに取組み、CO2の削減に努めています。

煙突から出る炎はなぜ出るの?

製油所では、装置の運転開始や停止、運転条件などに変更があった場合に、安全のため装置内の余剰ガスを生産・処理施設から十分安全な距離に設置したフレアスタックに導き、煙突の先で燃やすことで、必要な無害化を行い放出します。

ボイラーや加熱炉から出るばい煙対策はどうしているの?

ばい煙中には、硫黄酸化物、窒素酸化物、ばいじん等が含まれます。

  1. 1.対策の一つとしては、硫黄分が少なく、すす等の発生も少ない良質な燃料(ガスや灯油等)に転換することで対応しています。
  2. 2.また、硫黄酸化物、窒素酸化物および、ばいじんを除去する装置(脱硫・脱硝装置、集塵装置)を必要に応じて設置し無害化しています。

安全関連

火災を起こさないためにどのような防災対策がとられているの?

重大事故を防止するため、弊社の製油所・製造所等には保安管理システムとして操業管理システムを導入し、設備管理面、運転管理面、人材(人財)管理面の三面から異常を早期に発見し、適切に対応し、仮に異常が発生しても重大な災害になることを防止する対応を網羅的にリスクベースで展開しています。その一例を以下に示します。

  • 設備管理面:リスクベースでの設備設計、設備管理の徹底
  • 運転管理面:リスクベースでの運転管理(点検、アラームの管理、作業のリスク管理)
  • 人材(人財)管理面:人材(人財)育成、教育、訓練、安全管理活動、社内外の事故の教訓の共有と対応

どんな地震対策をやっているの?

人命保護を目的とした対策、設備の耐震強化を目的とした対策、減災を目的とした対策に取り組んでいます。

  1. 1.人命保護を目的とした対策
    地震や津波に備え、人命保護を最優先に以下の対策に取り組んでいます。
    人が居住(執務)する事務室や装置を制御するための計器室等について、自主的に耐震強化を進めています。地震や津波が発生した場合の避難場所と避難方法を定め、災害に備えた訓練を毎年行っています。
  2. 2.設備の耐震強化を目的とした対策
    設備の耐震強化を目的として以下の対策に取り組んでいます。
    危険物を貯蔵しているタンク設備については、法令に基づく耐震強化工事を進めています。このうち、浮き屋根式タンクについては、対象となるタンクの改修工事を完了しました。また、2011年度に法制化された内部浮き蓋付きタンクの耐震強化工事についても、対象タンクについて法定期限(2023年度末)までに完了する予定です。
    高圧ガス設備については、これまでも行政指導に基づき設備の耐震性評価を行ってきましたが、東日本大震災を踏まえて球形タンクのブレース(筋交い)の耐震強化を完了し、また重要度が高い設備の耐震対策を実施中です。
  3. 3.減災を目的とした対策
    大地震が発生した際に速やかに装置を安全に停止することを目的として地震計を設置し、地震の大きさにより装置を停止するシステムを全製油所・製造所に導入しています。

操業開始して長年経過しているが、タンク、装置等の安全性は大丈夫か?

装置は各種法令(高圧ガス保安法、消防法、労働安全衛生法等)に従い、十分な強度・厚さを持って製作されています。長い間に起こる腐食部分については、定期的に点検を行い、必要により取替えまたは補修を行っています。当社で確実な点検を行い、更に諸官庁の定期的な検査を経て、使用上問題のないことが確かめられています。

住民対応関連

火災が起きた場合の地域住人への連絡は?(避難・誘導等)

火災・爆発等の事故等が発生した場合、自衛防災組織を発動するとともに公設消防等の関係官庁へ通報し、公設消防の到着まで自衛防災組織にて火災の鎮火に当たります。公設消防到着後は公設消防の指揮下に入り、消防活動を行うことになりますが、公設消防とは適切に情報を共有し、火災の規模により近隣住民への連絡および避難誘導を公設消防に具申し、公設消防の指揮命令により皆様の避難・誘導活動にあたります。