各種制度・施策
1. 多様な社員の活躍を支援する人事施策
(1)多様な社員の活躍を支援する人事施策の全体像
ENEOSグループは、人材育成基本方針において、「全従業員一人ひとりの適性に合わせた多様な育成・成長を図り、自主的に成長を目指す従業員を積極的に支援する体制を整える」ことを掲げています。当社はこの方針に沿って、社員一人ひとりが高いモチベーションを持って能力を最大限発揮できるよう、多様性を尊重する風土を醸成し、柔軟で生産性の高い働き方の実現に向けた各種制度・施策を展開しています。
多様な社員の活躍を支援する人事施策 | |
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柔軟な働き方 |
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ダイバーシティ |
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企業風土 |
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(2)柔軟な働き方
転勤猶予カード
育児、介護、持家の購入、結婚等の個人の多様なニーズへの配慮として、転勤を希望しない場合に、事由を限定せず転勤(転居を伴う異動)を猶予します。(カード利用4年目以降は条件あり)
配偶者転勤同行休職(退職)制度
配偶者の転勤に配慮して、配偶者の転勤に同行を希望する社員が、5年間を限度として休職あるいは一度退職のうえ、復職できます。
転勤同行チャレンジ制度
配偶者の転勤に配慮して、配偶者の国内転勤に同行を希望する社員が、異動希望を申し出ることができます。
(3)ダイバーシティ
別途特設ページを作成していますので、以下リンクからご覧ください。
(4)企業風土の変革
Casual365
多様性を尊重する風土を醸成することを目的に、すべての事業所※で自由な服装での勤務を認めています。
- ※社内規定により作業服着用が定められている事業所においては、勤務中の服装は作業服となりますが、通勤時の服装はカジュアルも可としています
Casual365の様子
2. 育児・介護と仕事の両立支援制度・施策
(1)育児関連制度
(2)その他制度
- コアタイムのないフレックスタイム制
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- -柔軟な働き方の促進、高い生産性の実現、両立支援の一環として、2019年7月からコアタイムを撤廃
標準就業時間(本社および支店)・・・09:00~17:30(休憩・・・12:00~13:00)
上記勤務形態を基本としつつ、柔軟な労働時間の運用を認める。
(ただし、健康配慮の観点から、22:00~翌06:00の時間帯に就業する場合は、事前の承認を必要とする。)
- -柔軟な働き方の促進、高い生産性の実現、両立支援の一環として、2019年7月からコアタイムを撤廃
- テレワーク勤務制
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- -勤続年数問わず、テレワーク勤務を行うことができる。(テレワークの実施申請において事由は問わない)
- 短時間勤務制
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- -(1)育児(2)介護(3)自身の障がい(4)妊娠(5)病気療養の事由により適用可能となる。
- 半日単位の年次有給休暇
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- -年次有給休暇を午前または午後のみに利用することができる。
- 介護休業
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- -対象家族1人につき通算730日まで取得可能。
- 介護休暇
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- -4月1日から翌年3月31日までの1年間に通算10日
- 共済会
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- -結婚・出産・傷病・育児介護休業等が発生した際に規定額の給付金を支給する。
- 福利厚生サービス
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- -ベビーシッター、一時保育、月極託児所、病児サポート、家事代行、介護施設等の利用料補助
- 転勤に伴う子女転校入学費、配偶者転職費の補助
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- 1.子女の転校入学金・教材費などを補助します(上限あり)。
- 2.配偶者の転職活動費や斡旋業者への登録料などを補助します(上限あり)。
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(3)制度利用者の声
子の看護休暇
リソーシズ&パワーカンパニーRPC企画部石炭業務グループ(当時) 富塚昌宏
子供が熱を出したりすると、その日は保育園に預けられないので、少なくとも夫婦のどちらかは家で子を看護する必要があります。そのような時にこの特別休暇を利用しています。特にうちは共働きなので、年次有給休暇の残日数を気にすることなく、夫婦お互いの仕事の様子を見ながら「じゃあ今日は僕が休んで子供の面倒を見るよ」と言えるのは結構便利ですね。
事業所内保育所
工務部 工務グループ(当時) 前田奈巳
保活※激戦区や定員数の少ないクラスへの応募など、なかなか保育園に入れるのが難しいなかでは、一時的にでも事業所内保育所を使えて助かりました。タオルや着替えなどのサービスも整っていますし、会社の隣に保育所があるので、万が一災害が起きても近くにいるので安心です。
- ※親が子どもの保育所を探す活動のこと
(4)制度利用状況
項目 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | |
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育児休業 取得率 ※1 |
女性 | 95.1% | 100.0% | 97.4% |
男性 | 71.0% | 81.5% | 83.9% |
- ※1算出基準は、当社制度(出生後満2歳まで取得可能)とした場合、当該年度に育児休業期間が終了する子に対する休業取得率
3. 労働時間削減・ワークライフバランス
「残業時間削減」「年次休暇取得促進」「柔軟な働き方の実現」を目指し、全社的な取り組みである「Action5+」(アクションファイブ・プラス)を推進しています。この活動を通じ、全従業員がいきいきと健康的に働く事が出来る環境を整えます。
(1)Action5+
「総労働時間の削減」と「パフォーマンスの向上」を実現 |
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(2)関連データ
年次有給休暇の取得日数や、勤続年数などの数字にも、働きやすい環境であることが表れています。
項目 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | (参考) 全国製造業 平均 |
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年休取得日数 | 20.1日 | 20.9日 | 19.8日 | 11.7日 ※1 | |
平均超過 労働時間 【時間/月】 |
26.0時間 | 27.0時間 | 27.2時間 | 15.9時間 | |
平均総実労働時間 【時間/年】 |
1,953.6時間 | 1,951.4時間 | 1,963.2時間 | 1,879.2時間 ※2 | |
平均勤続年数 | 男性 | 19.7年 | 19.2年 | 19.0年 | 14.0年 ※3 |
女性 | 18.3年 | 17.5年 | 17.1年 | 10.3年 ※3 | |
離職率 | 男性 | 5.2% | 2.4% | 3.4% | 13.3% ※4 |
女性 | 1.2% | 3.8% | 2.9% | 16.9% ※4 |
<厚生労働省 出典>
- ※1令和4年就労条件総合調査の概況
- ※2毎月勤労統計調査 令和4年度確報 製造業平均(【時間/年】は月間値に12を乗じて算出)
- ※3賃金構造基本統計調査 令和4年 正社員・正職員の勤続年数
- ※4雇用動向調査 令和4年度 常用労働者の離職率
(3)「イクボス」の育成
NPO法人ファザーリング・ジャパン※1が設立した「イクボス企業同盟※2」に2017年に加盟し、本加盟を機に、働き方改革やダイバーシティ推進の推進役となるイクボスの育成に取り組んでいます。
2022年度は、本活動の一環として、役職者を対象として下表の内容で「ダイバーシティ・マネジメント研修」を実施しました。
<ダイバーシティ・マネジメント研修の内容>
内容 | 実施形式 |
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ダイバーシティ&インクルージョンにおける経営効果 | eラーニング(動画視聴とワークシートでの学習) |
アンコンシャスバイアス(無意識の偏見)と組織の心理的安全性確保 | |
多様な人材のマネジメント(両立社員や性的マイノリティ社員のマネジメント手法) |
- ※1NPO法人ファザーリング・ジャパン
- ※2イクボス
職場で共に働く部下・スタッフのワークライフバランス(仕事と生活の両立)を考え、その人のキャリアと人生を応援しながら、組織の業績も結果を出しつつ、自らも仕事と私生活を楽しむこととができる上司(経営者・管理職)のことを指します。 -
イクボス企業同盟
女性、外国人、また育児・介護と仕事を両立しながら働く社員など、社員が多様化する時代において、「イクボス」の必要性を認識し、積極的に自社の管理職の意識改革を行って、新しい時代の理想の上司(イクボス)を育てていこうとする企業のネットワークです。
ENEOS
イクボス宣言
ENEOSは、「イクボス」の趣旨に鑑み、すべての人材があらゆるライフステージにおいて仕事と私生活を両立し、活き活きと働くことができる環境づくりを進めて参ります。
- 一、すべての人材がライフイベントによる時間的制約がある中でも能力を発揮できるよう、「Action5+」を確実に実施し、総労働時間の削減を進めます
- 一、柔軟な発想で事業変革を進めていくために、女性活躍を中心としたダイバーシティ推進に取り組みます
- 一、ワークライフバランスを重視し、「ボス自ら積極的に人生を楽しむとともに、周囲にもその姿勢を広めること」を応援します
- 一、これらの取組みの推進役となるイクボスを育成します